ICCトヤマの活動

令和3年 11月 特別講演会 『マウントフジの仕事』

日 時 令和3年11月17日(水)
場 所 富山国際会議場

特別講演会

2021年度 講演会は昨年からの新型コロナ感染禍にありながら、準備を進め、開催にこぎつけました。
講師には 株式会社マウンドフジアーキテクツスタジオ 主催建築家 原田真宏氏をお招きいたしました。
特別講演会『マウントフジの仕事』。
タイトルの通り、マウントフジアーキテクツスタジオでのこれまでの施工について、お話しいただきました。
インテリアコーディネーターの仕事に参考になるようにと物件を選定していただき、個人住宅、ホテル、公共事業物件と事業別にたくさんの写真とともに 施工時の思い入れもふくめ、講演時間いっぱいにご講演していただきました。

マウントフジアーキテクツの作品は、広い空間に木造の梁を見せ、大空間を最大限演出する、大きな窓。
そこから見えるダイナミックな景観。ともて洗練された建築です。
これまで、私はそれらの作品はRC造で、建築されているものを想像してたのですが、断面の大きな集成材 CLT(直交集成板)を梁として構成された、大規模木造建築物であることに大変驚きました。

たくさんの物件のお話しいただきましたが、なかでも、陶芸で有名な町、栃木県の益子町にできた「道の駅ましこ」の事例では、のどかな風景の中にある道の駅ですが、背景の山並みと建築の屋根が連なってみえるよう、これまでの景観をそこなわないよう、外観に工夫がこらされていることや、設計にあたっては、地元の人達の意見を取り入れるため、意見調整、ヒヤリングには大変な時間がかかり、進まない設計計画の中、それでも 地元木材を利用することにこだわり、CLTの構造には梁背を揃えながらも、スパンを変えることで、構造の対応されたお話しなどを伺いました。

原田先生は、講演の中、『建築が社会の中でサスティナブルでありたい。
建築のベースが 循環できる環境への取り組み ということがテーマです。』とお話しされました。

優しく語りかけるようにお話ししてくださる講演でしたが、建築の取り組みと、その信念がとても印象に残る講演でした。

原田 真宏  MASAHIRO HARADA
株式会社マウントフジアーキテクツスタジオ一級建築士事務所 主宰建築家
芝浦工業大学 教授

受賞業績
SD Review鹿島賞(2003) . AR Awards(2008,2009,2011,2015) . LEAF AWARDS(2011,2015) .
JIA新人賞(2015) . AACA賞 芦原義信賞(2015) .
日本建築学会作品選奨(2017,2018) .
JIA 日本建築大賞(2018) . BCS賞(2018) .
日本建築学会賞(作品)(2020)        ...etc

特別講演会

( 広野 記 )