ICCトヤマの活動

平成30年 11月 30周年記念行事 『まちなかとやま インテリア&アートDAY』

日 時 平成30年10月27日(土)
場 所 図書館インテリアイベント : 富山市立図書館 TOYAMAキラリ 2階ギャラリー
ワークショップイベント : 富山市立図書館 TOYAMAキラリ 3階セミナールーム
アートイベント : サンシップとやま
祝賀パーティ : カフェレストラン ルシェッロ
参加人数 図書館インテリアイベント : 75名(一般)
ワークショップイベント : 定員24名(参加 19名 / 当日欠席 5名)
アートイベント : 35名(会員・一般)
祝賀パーティ : 37名(講師・来賓を含む)

インテリアトークセミナー

今回、30周年記念行事は 会員以外の人にインテリアに関心をもっていただけるような、イベントとしました。
インテリアとアートに触れて、楽しんでもらえるよう、3部構成としました。
1部はインテリイベントとして、富山市立図書館 2階ギャラリーでインテリアトークセミナーを開催しました。
2部をインテリア産協会 本部事業 図書館タイアップ インテリアワークショプセミナーを同じく富山市立図書館 3階にて開催をしました。その後、会場を移動し、サンシップとやまにて、アート作家さんによる作品のコラボレーションのライブ。トークセッション。以上の三部構成によるイベントとしました。

まずは、一部のインテリアイベント。インテリアトークセミナーです。
山市立図書館は本を借りにきた人、勉強に立ち寄る人、ショップによる人、ガラス美術館に来場された人など、たくさんの人が自由な行き来ができるところです。ここの2階ホールにてインテリアトークイベントは「北欧に学ぶ 自然に寄り添うとやまの暮らし」と、題しスカンジナビアン リビング 羽柴 健 氏をお招きして、北欧インテリアのこと、富山と北欧に似通ったところについて、などなど楽しいお話をしていただきました。

北欧では、室内で心地よく暮らすこと、暮らしとともにインテリアが共存することと、北欧の人が機能性の面から、日本人の生活様式のコンパクトさを、高く評価して、自分たちの暮らしの参考にしていたという驚きのお話がありました。
北欧の人々は家具にサスティナビリティーを求め 大切につかっていくというお話も興味深いものでした。
お話を聞いていらっしゃる方はどなたも真剣にうなづきながら、お話を聞いてくださっているのが、嬉しかったです。
当日は会場に北欧家具、椅子を5点持ち込み、椅子を説明したり、実際、触れて、座ってみてもらいました。
一般の人にインテリアに関心をもらうことができたように思います。
た、まちなかインテリア・アートDAYのイベント開催にあわせて、まちなかの美術館、賛助会員さんのインテリアショップをいれた、インテリアMAPを作成し、ご来場の皆さんにお渡ししましたが、大変喜んでいただくことができました。

セミナーの様子

ワークショップセミナー

今年の図書館コラボは、大人の方を対象にインテリアコーディネートを体験してもらいました。
図書館の広報力のお蔭で、すぐ定員になってしまいましたが、当日は欠席もあり19名の参加でした。
ワークショップでは、最初にカラーコーディネートに関する話を聞いてもらいました。
一言に「ピンク」といっても種類があること、基になる色がわかると色合わせがうまくいくことを教えてもらい、コーディネートボード作りに取り組んでもらいました。
コーディネートボード作りの手順の説明通りに作業を進めてくれている方が多く、パース図の選定やイメージ写真集めは順調でした。クロスやカーテンのサンプル選びでは、イメージが定まらなかったり、考えなおしたりでサンプルテーブルを行ったり来たりしていましたが、ICCスタッフのアドバイスもあり、終盤にはテーブルで仕上げ作業が出来るようになっていました。
参加者の中には新築計画中の方が何組かいて、ワークショップでの作業がイメージ作りのお手伝いになっていたようでした。また、カラーコーディネートに興味を持った方も多く、色の組み合わせ以外にも色の心理効果などを質問している姿も見受けられました。
1時間程の作業時間でしたがパース着彩まで完了していた方が数人おられ、ほとんどの方がサンプルを台紙に貼るところまでは進んでいたので、時間内に完成させておられました。

セミナーの様子

アートイベント

左官職人・書道家・華道家の3名の方によるアートセッションのイベントを富山市のサンシップとやまにて行いました。
畳一枚ほどの木のパネルに背を向けた男性が一人います。左官職人の寺西一貴さんです。
左手の板には粘土状の淡路島産の土。ザッザッという音とともに、右手のコテでパネルに滑らかに塗られていきます。
そして、少しずつ土が塗られていきます。静かな会場で、人々の視線が寺西さんの手元に集まります。
パネルに土の壁が出来ていく様は、雪が積もっていく地面を眺めるような、雲が流れいく空を眺めているような、時間を忘れてしまう感覚でした。
ばらくすると左官のパネルとは反対の方から、髪の長い女性が現れました。
黒い衣装で素足の女性は床に胡坐をかき、膝に置いた手のひらを天に向けて、両目を静かに閉じました。
道家のツカモトミカさんです。
しばらくの瞑想の後、ゆっくりと繊細な動作で筆を動かし、大きな紙に空海の臨書の文章を書き始めます。
美しく流れる文字が、白い紙に次々と浮かび上がってゆきます。
その次は、赤の液体をたっぷり吸い込んだ筆を、壁に打ち付けた黒い着物へ振るいます。
太くて大きな筆先から、朱赤の文字が放たれます。着物に書かれた『翔』の字の力強さは、命をえた生き物のようでした。
中央に着物の帯を幾重に巻いたような黄土色の焼き物があります。子供が一人すっぽり入れるほどの大きな花器です。
おかっぱの女性がちょこんとお辞儀をしてあらわれました。華道家の中尾黎明さんです。
橙色がかった黄色の大きな洋菊を10本、角度を確認しながら、すっすっと挿していきます。すると暖かい陽の光が差したような秋の野原が、ふわりと会場に現れました。
差したような秋の野原が、ふわりと会場に現れました。
寺西一貴さんの左官壁が仕上がりました。下から3分の1に、横長の隆起がある大きな壁です。
その壁に、ツカモトミカさんが歩み寄り、生乾きの壁にコテで字を彫りました。『染』という力強い文字です。
その余白へ、中尾黎明さんが濃茶の紙袋を次々と貼り付けます。紙が花のように彩りを添えました。
最後に左官の仕上げとして、色をといたふいごを吹きつけました。3名のアーティストによる共同作品の完成です。

3名のアーティストは、普段完成した作品を人々に届けるという仕事をしておられます。
今回は見ている参加者も一体になれるほど、間近で拝見させていただきました。制作過程も、作品とおなじように心を揺さぶられるものでした。

セミナーの様子

祝賀パーティ

イベント終了後、30周年をお祝いして、祝賀パーティが、賑やかに開催されました。
インテリア産業協会様、石川県 IICA 様、インテリア学会様、アートイベントの講師の先生にも参加をいただきました。
初代会長と、会設立にかかわられた会員の御二方に、30年を振り返り、スピーチをいただきました。
インテリアコーディネーターを取巻く、環境の変化に順応され、今も輝いていらっしゃる大先輩のお話に、ICCのこれまでの30年を振返った活動内容の思い出話と共に、楽しい時間を過ごしました。
また、ICCトヤマが 一般にむけて、インテリアをアピールすることで、賛助会員さん企業と新しい協力関係を築くことができるという、新しい可能性を感じることができました。

パーティの様子

( 広野・南場・林 記 )